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Gordon Gekkoも真っ青な強欲 "greedy" なfat cat達が続々登場する映画『Inside Job』Gekkoが服役している間にリアルな世界はここまで狂ってしまったんだね。

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前から見たかったこの映画を見ました。
第83回アカデミー賞長編ドキュメンタリー部門受賞作品で、先のリーマンショックに始まった怒濤の世界金融危機を引き起こしたhubとなるbig shotがゾロゾロ出てきます。

監督はCharles H. Ferguson。Wikiによると、

A native of San Francisco, Ferguson was originally educated as a political scientist. A graduate of Lowell High School in 1972,[2] he earned a BA in mathematics from the University of California, Berkeley in 1978,[3] and obtained a Ph.D. in political science from M.I.T. in 1989. Ferguson then conducted postdoctoral research at MIT while also consulting to the White House, the Office of the U.S. Trade Representative, the Department of Defense, and several U.S. and European high technology firms.

かなりの学者的バックグラウンドをお持ちで、それはこの映画の取材インタビューに応じた学者、バンカー、役人等あっち側の人達が言葉につまり、血相を変えていくFerguson監督のクールでロジカルな質問スタイルに見てとれます。
さらにナレーションを担当しているMatt Damonの抑揚を抑えた静かな語りがいい味を出しています。
マイケルムーア監督にも同趣旨の映画『Capitalism: A Love Story』がありますが、

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ムーア監督の方が変化球でWall Streetの暗部に迫っていくものだとしたら、Ferguson監督のスタイルは容赦のない豪速球。
Wall街のfat cat達相手にデータで堅牢にガードされた質問を繰り出し、相手に逃げ道を与えません。
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映画は5部構成。


(1) HOW WE GOT HERE
(2) THE BUBBLE
(3) THE CRISIS
(4) ACCOUNTABILITY
(5) WHER WE ARE NOW

全編満遍なく出てくる

greed(強欲)

の体現者のようなbigwigの浮世離れした金銭感覚に圧倒されます。
私の大好きな映画『WallStreet』のなかで主人公のGordon Gekkoがこんなことを言っています。

2月4日金曜日ついに「ウォールストリート」公開!それまでの間、前作でかっこ良すぎる英語表現の復習だ~! - いつもそこに英語がいた (^^♪ inspired by TED


The point is, ladies and gentleman, that greed, for lack of a better word, is good. Greed is right. Greed works.Greed clarifies, cuts though and captures the essence of the evolutionary spirit.

Gekkoが株式を保有する会社の株主総会でgreedの効用を高らかに謳ったわけです。そしてインサイダー取引で刑務所に放り込まれたGekkoが刑期を終え、かつてのWall街の大物という立場を利用して、本を書き講演会を行うシーンが、今年公開された『Wall Street: Money Never Sleeps』の中に出てきます。
その時に言った言葉。

I once said "greed is good." Now it seems it's legal. But what greed failed to understand was that perpetual growth does not and cannot and will never exist!

greedがgoodどころかlegal "合法" になってるようだと。でもその強欲がわかっていなかったことは、永遠の成長などあるわけないし、不可能だし、今後もあり得ないということだ。
映画『Inside Job』の中でも、その成長が終わるのを見越してクズ証券を客に売り浴びせ、一儲けするとんでもない奴らが出てきますが、greedには自己を制御するブレーキはないのかとさえ思えます。
映画の最終章に出てきたこの言葉が印象的です。

A real engineer builds bridges. A financial engineer builds dreams.
When those dreams turn out to be nightmares, other people pay for it.

夢のような金融商品が悪夢に化けた時、そのツケを払わされるのはいつも一般市民なわけです。(╬◣д◢)

参考文献
強欲資本主義 ウォール街の自爆 (文春新書)

さらば、強欲資本主義―会社も人もすべからく倫理的たるべし

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