スティーブ・ジョブズのことはもう色んな本、雑誌、DVDで見たり読んだりしてきたので、いまさら映画館いってまで見る必要ないやろって思ってました。が、やっぱり公開日の次の日見に行っちゃいました。
Jobs役のアシュトン・カッチャーがやばいくらいに若き日のJobsに似ていて速攻映画の世界に入っていけました。
映画の最初のシーンと後半、古巣Appleに戻ってきたJobsが社内を歩きまわっている時にジョナサン・アイブに出会うシーンがよかったですね。
私自身ジョナサン・アイブのシンプルで美しい世界観が大好きで、Jobsが去った後、回を増すごとに画一化されていくkeynoteの舞台に上がって欲しい人No.1です。
iPad2を購入した当時に発売されたこちらのJobs伝記。
この本の340ページ目からはじまるのがズバリ「Jony Ive」という章。
Jobsを追い出したAppleは当時はもう会社としてはガタガタの状態で、デザインそっちのけで利益最優先な会社の方針に嫌気が差していたIveは辞める決意をしていたそうです。
そんな時に戻ってきたのがJobs。
I remember very clearly Steve announcing that our goal is not just to make money but to make great products
その後Iveの並外れた才能は映画のシーンにもあったようにすぐにJobsの目に留まる事になり、
Ive and Jobs would soon forge a bond that would lead to the greatest industrial design collaboration of this era.
forge a bond(強烈な絆)で結ばれることになっていくのですね。
Iveは大学生時代マッキントッシュを使ってデザインをしている時にこう感じたそうです。
I had a connection with the people who were making this product,〜
就活なんかでよく使うんじゃないでしょうか、こんな製品を作り出している会社に自分も入りたいんだと…
Iveの場合Jobsのいない、デザインのことなどまったく眼中にないトップが、入れ代わり立ち代わり率いるAppleで、ようやく大学時代に感じたコネクションを持つ人物に出会えたのですからその喜びってどれほどのものだっのと思います。
映画の中でもIveがJobsに対するリスペクトあふれる言葉を投げかけるシーンがわたし的には1番感動的でした。
本の中にはこんなIveの言葉も出てきます。
What I really despise is when I sense some carelessness in a product.
We were on the same wavelength. I suddenly understood why I loved the company.
自分がしていることを自分と同じ視線レベルで理解してくれる人に出会える嬉しさっていうのは、誰しもが1度や2度人生で経験することだと思います。
Iveの場合それが誰あろうJobsだったわけですね。
Jobsにとっても
In Ive, Jobs met his soul mate in the quest for true rather than surface simplicity.
研ぎ澄まされた究極のsimplicityを追求する2人の天才が出会い、それまでのパソコンに対するイメージを破壊したあの美しい初代iMacへとつながっていきます。
映画の中でもIveがJobsに対し初代iMacの原型となるデザインについて熱く語っているシーンがありました。
Jobs had aimed for the simplicity that comes from conquering complexities, not ignoring them.
もうこの「Jony Ive」って章だけでもかっこいい英語がいっぱい出てくるので、kindleページにライン引きまくりになります。
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私はこの本をiPadのkindleアプリで読んでいたので気づかなかったのですが、ある日本屋でハードカバーのリアル本を見た時、俺はこんな分厚い本を読んでいたのかとヽ(゚Д゚;)ノ!!驚いたことがあります。
電子書籍で本を読むということは本が厚いとか薄いなんていう概念を吹き飛ばす効果があることを学んだ感じ。
最後にもう1つだけこの微笑ましい引用を(=o=;)
They began to have lunch together regularly, and Jobs would end his day by dropping by Ive's design studio for a chat.
Apple社のプラダクトデザインに関していろんなことを語り合っていたのかな〜なんて思うと素敵ですね。
Apple社のSimplicityへの飽くなき挑戦についてはこの本も良かったです。
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最後はこの伝説のCMで終わりにしましょう。
映画のワンシーンにJobsが目に涙をためてこのCMのナレーションを吹き込むシーンがありました。