英語の冠詞だけについて書かれた324ページある本。誰がそんなもん買うねんって感じでしょうが、著者が
石井隆之さんということで即買いしたのがかれこれ10年前の2003年。
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それからこの10年の間にたぶん6回位読み返しているくらいお気に入りな英語本です。
さっき上のリンクはる時気づいたんですけどこの本絶版になっています。。。ρ(-ω- )
マーケットプレイスではまだ手に入る感じですが…
⬇出版元のベレ出版も「冠詞」で検索したら冠詞本全滅してました。そんな〜(TOT)
やっぱTOEIC本とかボキャ本とか読解本なんかじゃないと、生き馬の目を抜く英語本の世界の競争の中では生き残れないのかな〜ってところでしょうか。
冠詞マスター教本以前、以後これほど面白い冠詞本はないと思うし、冠詞について最後の1ページにいたるまで、例文の一つ一つにいたるまでこの本ほどセンスよくまとめられた本を私は他に知りません。
1冊の英文法書からこぼれ落ちるもの
〜冠詞&前置詞
文法・構文の本を1冊にまとめようとした場合、全体のページ数の関係から最も手抜きのしわ寄せが来るのが冠詞と前置詞です。
そしてあっなんとなくわかってきたというレベルに達するまでに、思いっきり右往左往するのもまたこの冠詞と前置詞です。
さらに一見シンプル過ぎてとっつきにくく、理解し難いんだけど、知れば知るほど英語の世界に、英語を見る目に"地球は青かった"じゃないですけど、とっても高度宇宙級の高〜い視点を与えてくれるものがこのペアなのです。
石井隆之氏はそこをきっちりと分けられ、英文法マスター3部作として英語学習者に提示されました。
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う~んと何か全部絶版になってんのかな(;O;) 悲し━━。゚(。ノωヽ。)゚。━━!!!
話を冠詞マスター教本に話をもどしますと、この本の前書きにこうあります。
「言葉」という世界では、「通じない」という国際問題に対して、「文法」という国連が「意思疎通」という名の平和に貢献していると言えるのです。
その国際問題の最後の調整役が、本書のテーマである<冠詞>です。冠詞は「完全な意思疎通」(=恒久平和)の<監視>役と言ってもよいでしょう。
石井隆之氏ならではの面白い言い回しです。
コンテンツの紹介をしておきます。
冠詞マスター教本の全貌
序章 冠詞の七不思議
まずはこの章で冠詞への興味がインスパイアされます。
第一章 不定冠詞の18用法と用例
P36〜P110まで。aっていう英語学習者なら誰でもしってるこのアルファベットの持つdeepな世界にいざなってくれます。
第2章 定冠詞の18用法と用例
P111〜P173まで。今度はバラバラなやつらをまとめるリーダーっていうイメージのtheの世界に入ります。
凡百の冠詞本によくある用法ごとに整理して終わりっていうものとはまったく違う石井氏の説明でtheの世界観を体感できます。
第3章 無冠詞の用法と用例
P176〜P203まで。aもtheもないシーンとした無冠詞の世界。
そこにあるものとは⊂´⌒∠;゚Д゚)ゝ
第4章 複数の概念を制覇する
P206〜P234まで。にぎやかな複数の世界に入ります。中1の時に知った、複数のs。英語では2つ以上のものを表したきゃ名詞にsがつく、ハッΣ(゚ロ゚;)って感じしたのを思い出しますが、複数名詞の紡ぎだすリアル世界がしっくりとわかる章です。
第5章 数量詞の用法を制覇する
P235〜P249まで。多分嫌いな人がいっぱいいると思うall,many,some,much,few,little,no達が暗躍する数量詞部隊のキャラに馴染めるようになる章。
第6章 冠詞と文法・語法
P251〜P291まで。私的にはこの章が1番おもしろかったです。石井ワールド全開な章です。これまでのまとめ的章で以後まったくブレることのない冠詞への深〜いinsightを得られます。
終章 冠詞に隠された使命
P281〜最後まで。この本の付録的位置づけな章です。ここまで読んできて熱を帯びた脳みそへのクールダウンとなるでしょう。石井氏からの冠詞に強くなる勉強法というアドバイスも最後に出てきます。
普通の文法書に載ってる冠詞や前置詞の章って用法ごとにまとめてあるだけでつまんなくて、まず読む人いないと思います。冠詞と前置詞は一見遠回りに思いますが「冠詞マスター教本」みたいにそれ1冊全部冠詞、前置詞っていう本をチョイスした方がいいと思いますよ。
石井隆之氏はその他TOEIC本や通訳ガイド本もいろいろ出してらっしゃいますが、私が最近使ったのがこちら。
どっちもハイレベルで、やりごたえあります。
それでは今日はこのへんで。
⬇石井隆之氏公式ホームページ
⬇『門外不出の英検1級一発合格法"GIVE理論"by石井隆之 』